事務所ブログ
2016年3月11日 金曜日
正当な解雇とは
東京都文京区で弁護士をしている野口眞寿です。
スギ花粉シーズン真っ盛りですね。
私も花粉症で、この季節はマスクと薬が手放せません。毎年「日本中の杉を切り倒したい」「この時期なら正当防衛が成立するんじゃないか」なんてことを言っています。
正当防衛、ならないでしょうけどね。
さて、当事務所は民事事件を中心に取り扱っており、男女の問題はもちろん、残業代や不当解雇についても相談を承っています。
日本の法制度において、解雇というのは自由にできるものではありません。
たとえば、何度も遅刻して生放送に穴をあけたアナウンサーについて、解雇を無効とした裁判例があります。
解雇は客観的で合理的な理由があり、社会的に相当と認められる理由がなければ認められません。解雇が労働者の生活の基礎を奪う厳しい処分であることから、非常にハードルが高いのです。
そうした高いハードルを越えるために、会社側もなんとか労働者に退職を合意させようと様々な手を講じてきます。
異動や説得、退職勧奨などあらゆる手を尽くしてくるのです。いわゆる「やめさせ部屋」もこのひとつです。
もちろん、退職に追い込むためにそのようなことをすることは違法です。
心当たりのある方は、いつでもご相談ください!
スギ花粉シーズン真っ盛りですね。
私も花粉症で、この季節はマスクと薬が手放せません。毎年「日本中の杉を切り倒したい」「この時期なら正当防衛が成立するんじゃないか」なんてことを言っています。
正当防衛、ならないでしょうけどね。
さて、当事務所は民事事件を中心に取り扱っており、男女の問題はもちろん、残業代や不当解雇についても相談を承っています。
日本の法制度において、解雇というのは自由にできるものではありません。
たとえば、何度も遅刻して生放送に穴をあけたアナウンサーについて、解雇を無効とした裁判例があります。
解雇は客観的で合理的な理由があり、社会的に相当と認められる理由がなければ認められません。解雇が労働者の生活の基礎を奪う厳しい処分であることから、非常にハードルが高いのです。
そうした高いハードルを越えるために、会社側もなんとか労働者に退職を合意させようと様々な手を講じてきます。
異動や説得、退職勧奨などあらゆる手を尽くしてくるのです。いわゆる「やめさせ部屋」もこのひとつです。
もちろん、退職に追い込むためにそのようなことをすることは違法です。
心当たりのある方は、いつでもご相談ください!
投稿者 初雁総合法律事務所 | 記事URL
2016年3月10日 木曜日
中小企業事業協同組合
東京都文京区で弁護士をしている野口眞寿です。
今日は、顧問先の会社の新たな事業展開のために中小企業事業協同組合というものを作るため、東京都中小企業団体中央会というところに行ってまいりました。
中小企業事業協同組合というのは、ざっくりと言ってしまえば、小さな事業者が共同で仕入れや受注を行うことにより、大企業に匹敵するスケールメリットを発揮していこう、という団体です。
中小企業団体中央会は、そうした事業協同組合の設立・運営をサポートしている団体です。
例えば仕入れであれば、10個の企業がそれぞれ100個購入している商品があった場合に、ばらばらに購入するのではなく、一括で1000個発注することにより一個当たりの単価を下げてもらう、ということが可能になります。各企業にしてみれば、同じ100個を買うにしてもより安く買えることになるので、価格競争力が上がることになるのです。
また、中小企業事業協同組合は、そうしたスケールメリットを発揮する事業だけでなく、外国人を受け入れて実務研修を行うことも可能です。
この制度は、諸外国の労働者に対してその国では習得できない技能を日本で習得してもらい、帰国後その技能を生かしてもらうことで、その国の経済発展に寄与するものです。
日本の高い技術力、ジャパンブランドを世界に波及させていくことでもあり、非常に意義深い制度です。
今回の訪問は、こうした実務研修を行うことも視野に入れ、中小企業事業協同組合設立のための相談をしに行ったものです。
設立と運営に関する現場の意見を伺うことができ、組合の設立に向けて大きく弾みをつけることができました。
こうした新たな事業展開にかかわれるというのは、企業活動のダイナミズムを感じることができ、非常に面白いです。
今後も積極的にかかわっていきたいと思っています。
今日は、顧問先の会社の新たな事業展開のために中小企業事業協同組合というものを作るため、東京都中小企業団体中央会というところに行ってまいりました。
中小企業事業協同組合というのは、ざっくりと言ってしまえば、小さな事業者が共同で仕入れや受注を行うことにより、大企業に匹敵するスケールメリットを発揮していこう、という団体です。
中小企業団体中央会は、そうした事業協同組合の設立・運営をサポートしている団体です。
例えば仕入れであれば、10個の企業がそれぞれ100個購入している商品があった場合に、ばらばらに購入するのではなく、一括で1000個発注することにより一個当たりの単価を下げてもらう、ということが可能になります。各企業にしてみれば、同じ100個を買うにしてもより安く買えることになるので、価格競争力が上がることになるのです。
また、中小企業事業協同組合は、そうしたスケールメリットを発揮する事業だけでなく、外国人を受け入れて実務研修を行うことも可能です。
この制度は、諸外国の労働者に対してその国では習得できない技能を日本で習得してもらい、帰国後その技能を生かしてもらうことで、その国の経済発展に寄与するものです。
日本の高い技術力、ジャパンブランドを世界に波及させていくことでもあり、非常に意義深い制度です。
今回の訪問は、こうした実務研修を行うことも視野に入れ、中小企業事業協同組合設立のための相談をしに行ったものです。
設立と運営に関する現場の意見を伺うことができ、組合の設立に向けて大きく弾みをつけることができました。
こうした新たな事業展開にかかわれるというのは、企業活動のダイナミズムを感じることができ、非常に面白いです。
今後も積極的にかかわっていきたいと思っています。
投稿者 初雁総合法律事務所 | 記事URL
2016年3月 8日 火曜日
弁護士の一日
東京都文京区で弁護士をしている野口眞寿です。
愛読者の皆様、大変お待たせいたしました。
今日から毎日、ブログを更新していくことといたします。継続は力なりです。
仕事をやっているにつけて、弁護士というのは、身近さからほど遠いということを感じます。
皆さん、弁護士が日々どんなことをしているかご存知ですか?
おそらく、ほとんどの方は知らないと思いますので、日々こんなことをやっている、というようなことも発信していこうと思います。
ある日の私の行動は、次のようなものでした。
----------------------------
10時30分から立川(東京地方裁判所立川支部) で破産免責審尋出席。終了11時。
浦和へ移動。
15時にさいたま家庭裁判所で弁論準備期日出席。終了15時15分。
事務所へ移動。
16時30分に事務所着。
書類作成、送付等の事務仕事。
19時から19時30分まで法律相談。
----------------------------
なんと一日の行動のうち6時間が移動時間です。
この日は事務所→立川→浦和→事務所という、超大回りの移動だったので、特に移動時間が多くなっていますが、弁護士業務において、移動時間が占める比率は結構多いです。
その理由はふたつあり、一つは裁判を行う裁判所を選べないこと、もう一つは裁判所の立地にあります。
1つめの理由、裁判を行う裁判所を選ぶことはできません。
どこの裁判所で裁判を行えるかは、法律で決まっています。こちらから申し立て、訴訟提起を行うときはその裁判所に書類を提出しなければなりません。また、相手から訴えを起こされたときは、法律上その裁判所で行うことができる場合である限り、その裁判所で対応をしなければなりません。
その結果、いろいろな場所の裁判所にいくことになり、必然、裁判所間の移動が多くなります。
もう一つの理由、それが裁判所の立地です。
移動時間が多い原因の大半はこっちです。
駅から近いのは、東京地裁・家裁がある霞が関くらいのもので、そのほかの裁判所はたいてい駅から遠い場所にあります。
例えばさいたま地裁・家裁は最寄りのどの駅からも15分は歩かなければなりません。
川越支部などはもっと遠く、歩くと30分、バスを使っても、バスの本数の関係で、結局30分くらいかかります。駅から裁判所まで往復1時間です。ひどい(笑)
とはいえそこに裁判所がある以上行かなければなりません。こうして、移動時間が長くなるというわけです。
移動時間に何をしているのか、「破産免責審尋」とか「弁論準備期日」とかが何なのかについては、今後日を改めて説明していきます。今日の所はまずこの辺で。
愛読者の皆様、大変お待たせいたしました。
今日から毎日、ブログを更新していくことといたします。継続は力なりです。
仕事をやっているにつけて、弁護士というのは、身近さからほど遠いということを感じます。
皆さん、弁護士が日々どんなことをしているかご存知ですか?
おそらく、ほとんどの方は知らないと思いますので、日々こんなことをやっている、というようなことも発信していこうと思います。
ある日の私の行動は、次のようなものでした。
----------------------------
10時30分から立川(東京地方裁判所立川支部) で破産免責審尋出席。終了11時。
浦和へ移動。
15時にさいたま家庭裁判所で弁論準備期日出席。終了15時15分。
事務所へ移動。
16時30分に事務所着。
書類作成、送付等の事務仕事。
19時から19時30分まで法律相談。
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なんと一日の行動のうち6時間が移動時間です。
この日は事務所→立川→浦和→事務所という、超大回りの移動だったので、特に移動時間が多くなっていますが、弁護士業務において、移動時間が占める比率は結構多いです。
その理由はふたつあり、一つは裁判を行う裁判所を選べないこと、もう一つは裁判所の立地にあります。
1つめの理由、裁判を行う裁判所を選ぶことはできません。
どこの裁判所で裁判を行えるかは、法律で決まっています。こちらから申し立て、訴訟提起を行うときはその裁判所に書類を提出しなければなりません。また、相手から訴えを起こされたときは、法律上その裁判所で行うことができる場合である限り、その裁判所で対応をしなければなりません。
その結果、いろいろな場所の裁判所にいくことになり、必然、裁判所間の移動が多くなります。
もう一つの理由、それが裁判所の立地です。
移動時間が多い原因の大半はこっちです。
駅から近いのは、東京地裁・家裁がある霞が関くらいのもので、そのほかの裁判所はたいてい駅から遠い場所にあります。
例えばさいたま地裁・家裁は最寄りのどの駅からも15分は歩かなければなりません。
川越支部などはもっと遠く、歩くと30分、バスを使っても、バスの本数の関係で、結局30分くらいかかります。駅から裁判所まで往復1時間です。ひどい(笑)
とはいえそこに裁判所がある以上行かなければなりません。こうして、移動時間が長くなるというわけです。
移動時間に何をしているのか、「破産免責審尋」とか「弁論準備期日」とかが何なのかについては、今後日を改めて説明していきます。今日の所はまずこの辺で。
投稿者 初雁総合法律事務所 | 記事URL
2016年1月 5日 火曜日
2016年が始まりました。
東京都文京区で弁護士をしている野口眞寿です。
新年あけましておめでとうございます。
2016年、申年が幕を明けました。
当事務所は、本日から通常通りの営業を開始しています。
その第1弾として本日は、地元文京区の年賀会に出席してきました。
その冒頭に成澤文京区長のあいさつがあったのですが、とても印象に残るフレーズがありました。
『「申」という字は「草木が十分に伸びきった時期で、実が成熟して香りと味がそなわり固く殻におおわれていく時期」という意味を持っている』
というものです。
思い返してみると、事務所を開設して3年目になります。多くの人の様々な相談をお聞きし、悩み、想いに触れさせていただきました。
一つとして「同じ」事件はありません。
一つとして「簡単」な事件もありません。
その積み重ねてきた経験をどう活かしていくのか、今年はそれが問われるのではないかと思いました。
まだまだいける。ステージをあげていこうと思います。
1人でも多くの人、会社が幸せへの第一歩を踏み出せるよう、全力を尽くしてまいります。
今年もよろしくお願いします。
新年あけましておめでとうございます。
2016年、申年が幕を明けました。
当事務所は、本日から通常通りの営業を開始しています。
その第1弾として本日は、地元文京区の年賀会に出席してきました。
その冒頭に成澤文京区長のあいさつがあったのですが、とても印象に残るフレーズがありました。
『「申」という字は「草木が十分に伸びきった時期で、実が成熟して香りと味がそなわり固く殻におおわれていく時期」という意味を持っている』
というものです。
思い返してみると、事務所を開設して3年目になります。多くの人の様々な相談をお聞きし、悩み、想いに触れさせていただきました。
一つとして「同じ」事件はありません。
一つとして「簡単」な事件もありません。
その積み重ねてきた経験をどう活かしていくのか、今年はそれが問われるのではないかと思いました。
まだまだいける。ステージをあげていこうと思います。
1人でも多くの人、会社が幸せへの第一歩を踏み出せるよう、全力を尽くしてまいります。
今年もよろしくお願いします。
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2015年8月28日 金曜日
婚前契約のすすめ
東京都文京区で弁護士をしている野口眞寿です。
先日、あるところでセミナーをやらせていただきました。

婚前契約についてです。
ちょっとは聞いたことがあるという方もいるかもしれません。
ただ、どういうものなのかというと、ほとんどの方が明確なイメージを持っていないと思います。
いい印象を持っていない人もいるかもしれません。
愛と希望に満ちている結婚について契約というとなにか合理的に割り切るように扱われてしまう気がするという感覚もわからないではありません。
でも、結婚は夢や希望だけではありません。辛いこと、逃げたいこと、お金のこと、現実的なあれこれが必ず付きまとってきます。
まったく他人だった二人の人間が一緒に暮らすようになるのです。
いろいろ違って当然です。
大切なのは婚前契約そのものではありません。
婚前契約の内容を決めるために二人で話し合うことが最も大事なことです。話し合うことによって、相手の考えがわかり、考えの違いを認めることができるようになります。
価値観の違う二人がその価値観の違いを認め合って生活していく。
婚前契約にはそんな前向きな意味があるのです。
と、いうようなことを語らせていただきました。
参加していただいた方からの反響はとてもよく、多くの方が婚前契約を結ぶことを選択肢として考えていただけるようになりました。
実際に婚前契約を結ぶ、と決められた方もいました。
当事務所では、そうした婚前契約の作成に関する相談も受け付けています。
先日、あるところでセミナーをやらせていただきました。

婚前契約についてです。
ちょっとは聞いたことがあるという方もいるかもしれません。
ただ、どういうものなのかというと、ほとんどの方が明確なイメージを持っていないと思います。
いい印象を持っていない人もいるかもしれません。
愛と希望に満ちている結婚について契約というとなにか合理的に割り切るように扱われてしまう気がするという感覚もわからないではありません。
でも、結婚は夢や希望だけではありません。辛いこと、逃げたいこと、お金のこと、現実的なあれこれが必ず付きまとってきます。
まったく他人だった二人の人間が一緒に暮らすようになるのです。
いろいろ違って当然です。
大切なのは婚前契約そのものではありません。
婚前契約の内容を決めるために二人で話し合うことが最も大事なことです。話し合うことによって、相手の考えがわかり、考えの違いを認めることができるようになります。
価値観の違う二人がその価値観の違いを認め合って生活していく。
婚前契約にはそんな前向きな意味があるのです。
と、いうようなことを語らせていただきました。
参加していただいた方からの反響はとてもよく、多くの方が婚前契約を結ぶことを選択肢として考えていただけるようになりました。
実際に婚前契約を結ぶ、と決められた方もいました。
当事務所では、そうした婚前契約の作成に関する相談も受け付けています。
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